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植物の神秘生活 - ピーター・トムプキンズ+クリストファー・バード

モリモリファーム園主

農業の現場では、

【光合成】のように理屈を解明しても未だ際限不可能な現象や、

【奇跡のリンゴ】のように科学的な理屈を超えた現象があります。

本書『植物の神秘生活』は、植物が見せる理屈を超えた現象の研究を紹介した本です。

理屈を超えた現象というのは、

植物と心を通わせてみたり、植物に音楽を聞かせて成長促進させてみたり。

といった、ちょっと頭のネジが外れた雰囲気のする研究です。

でもこうした変な研究を異端扱いして終わるのは、もったいないと思います。

【空気からパンを作った男】とは、

世界で最初に化学肥料を実用化したオジサンのキャッチコピーですが、

当時の農民達にはとても胡散臭く感じられたでしょう。

土も太陽も使わずに野菜を栽培する現代の植物工場の様子を、

100年前の農家のオジサンに話しても信じてもらえないでしょう。

真理に辿りついていながらも、時代と場所を得られなかったために

不遇の扱いを受けた地動説や進化論のような研究が、

『植物の神秘生活』で紹介されている研究には無い!

とは言い切れないと思います。

また、植物の持つ神秘的な一面を忘れてはいけない。

という想いも私がこうした書物を好む理由の一つにあります。

果樹栽培の教科書を片手に栽培していても、

教科書通りにならないことはよくあります。

そのとき、

「これは現代農業では解明されていない、謎の力が作用した結果ではなかろうか?」

という可能性を思い浮かべると少し楽しくなりますし、

謎の力を踏まえてあれこれ試してみよう!という気持ちも沸いてきます。

『植物の神秘生活』に、未来の地動説や進化論を夢見ては、

今年の栽培の失敗の慰めとしています。


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